通り魔

  高瀬駅を降り、小道を進むと、背後に足音が聴こえた
北川修平もとりあえず、足音を響かせながら帰路を急いだ。
  その時だった。
  背後の足音が大きくなり、思わず後ろを振り返った。
 

そこへ、ガーン
  と来た。
目の前が真っ白になり、ただ後頭部への痛みが激しくなった。
  思わず痛みの元凶である、後頭部を押さえると、激しく膨らんでおり、まるで、頭の後ろにもう一つの頭が出来たようだった。
  思わず倒れ込み、その頭の瘤を触る。
  ぬらりと手に、重い液体がへばりつく。
? 「くっ」
苦しまぎれに、そう呟くと、甲高い足音が駆け寄ってくるのが聴こえた。
「大丈夫ですか?」
  優しい声に思わず、返答する。
「あ、なんとか大丈夫です」
「ああ、大丈夫なんですか」
  という声が聴こえ、痛む後頭部へ向けて、鋭い一撃が見舞った。
  北川は、激しく痙攣を起こし、くの字に体を曲げた後、ばったりと倒れた。
  その まま2度、3度痙攣を起こした後、絶命した。

 

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