シャンプー

 
美香はシャンプーを洗い流しながら、首筋に寒気を感じていた。
  どこからか吹いてくる風が、そっと首を撫でたのだ。

 浴室には窓は一つしかなかった。
  おそらく、窓が開いているのだろうと思った美香は、シャンプーが目に入らないように目をつぶったまま、手探りで窓を探した。

 ひんやりするタイルの感触・・・
 
  ふと指が窓のサッシに触れた。
  やはり、窓が開いていた。
  窓の向こうは、すぐに隣の家の壁があるはずだが、微かに風が入って来ている。

 美香は窓を閉めようとして、ふと微かな物音に気づいた。
  窓の向こうの、隣家の壁をこするような乾いた音だ。

 美香は目をつぶったまま、反射的に窓の向こうに手を伸ばした。

 何もない。

 そのまま手を、窓の下の方へ突っ込む。
  手に感触が当たった。

「こら、ミーコ!しっしっ!」
  と美香は言って、窓を閉めた。
  そして、すぐにシャワーでシャンプーを洗い流すと、浴室から飛び出し、悲鳴を上げた!

 ミーコなんてペットは居ない。

  窓の下に突っ込んだ手が、誰かの頭を触ってしまったのだった。

 

 

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