ホストにハマるのも突然だったが、その熱が冷めるのも突然だった。

 奈緒美は、リョーヤというホストにハマり、かなりの額を貢いでいた。
  でも、それをどうこうしようとは思わなかった。高い授業料というか、1年半の楽しい恋人の時間を買ったと思えば、どうという事はなかった。

 ただ、困ったのはマンションの合い鍵を返してくれない事だった。

「返して」と言うと
「失くした」と答えるのだ。

 ま、しかし、もう彼には一銭も使うつもりもなかったし、そんな女の合い鍵を持っていてもしょうがないはず。と考えて、リョーヤの言う事を信じた。
 

 ある夜。
  奈緒美はふと目覚めた。 
  なにかを感じたのだ。
  それは体の上を這い回る手だった。
  リョーヤ…
  私が彼にハマっていたように、彼も実は私にハマっていたのか。
  それで合い鍵を返したくなかったのか。

 奈緒美はなんとなく嬉しくなって、思わず
「あぁ…」
  と喘ぎ声を出した。
  すると、喜んだように、体を這い回る手が激しくなった。

 手は乳房を揉みしだき、髪をかきあげ、内股に滑り込み、腕を撫で回した。

数が多い!

 冷水を浴びせられた思いで、奈緒美は布団を撥ね上げると、両腕を振り回した
  何人かの体に当たる感触があり、真っ暗な部屋のあちこちから、うめき声が聞こえた。

  奈緒美は半狂乱になって、部屋を飛び出した。

 30分後、警察と一緒に戻った時には、部屋には誰も居なかった。

 

 後日、警察署でインターネットを見せられた。
  そこには、大手ネットオークションにかけられた、自分の住所と写真と鍵があった。
  入札件数50を超え、5万円の落札金額で30人以上の人間が落札していた。

 

 

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